本記事は『夜廻三』のもう一人の主人公おねえさんの正体についてです。おねえさんの正体、おねえさんが呪われた理由、おねえさんの母親に起きたことを、ゲーム内で発見した情報をもとにまとめています。
※考察交じりの部分があります。※内容は物語の核心に触れるネタバレを含みます。クリア後推奨。
おねえさんの正体
おねえさんの正体は”コトリ”と呼ばれる人面鳥の化け物です。正確には化け物になりかけている状態です。
母親を探して”ある行動”を取ったため、不思議な森の中で呪われました。呪われた人は決められた時間内に”2つの鈴”を見つけて返さないと、頭の中がぐちゃぐちゃになって記憶と正気を失い、人面鳥コトリになっていまいます。
おねえさんは鈴を1つ持っていたものの、もう1つの鈴の場所を思い出せず、時間切れを迎えてしまいました。人間と怪物の中間の半端な姿で、今ももう1つの鈴の場所を探しています。
(完全な怪物化を防げたのは、鈴の1つを所持していたから?)
鈴の場所=呪いを解く方法は、本作の主人公の記憶の中にあります。
人面鳥コトリとは
人の顔を持つ鳥で、大きな目で街の中をいつでもどこでも見張っていて、誰かのものを盗む人がいないか探しているらしいという。
町の民話にもなっている、街の子供なら誰でも知っているお話です。廃ビルの上には、人面鳥を鎮めるためと思しき祠があります。
他にも町に伝わる怪異の話を繋げて考えると、ある場所から空を見上げると呪われて人面鳥コトリになるらしいことが分かります。
(町の人は怪異の化け物の総称として”コトリ”を使っている節あり。)
おねえさんが呪われた理由
おねえさんはわざと”ある行動”をして呪われました。つまり呪われることが分かっていて自分の意志で行動しました。
そのあたりを時系列順に整理してみましょう。
- 主人公が小さい頃に知り合う
- 町を離れる
- 母親がいなくなる→探すため町へ
- 主人公と再会する
- 町の掲示板に母が撮った空の写真が貼られているのを見つける
- 母が撮った空の写真におかしなものが映りこんでいることと、空を見上げると呪われるという話を結び付け、母は呪われて消えたと推理する
- 主人公に頼んで夜の学校に入れてもらい、屋上で母と同じ行動を取る
- 呪われる
- 鈴の1つを見つける(作中では母親のものだったと語られている)が、もう1つの鈴の場所を思い出せない
- 半分化け物の姿で主人公宅を訪ね、どんなに辛くても本当のことを思い出して欲しいこと、鈴を見つけたら廃ビルの屋上まで持って来て欲しいことを伝える
- 時間切れを迎え森を出られなくなる
おねえさんは母親を探すためわざと呪われる場所に行きました。その後、呪いを解こうと鈴を1つ見つけましたが、もう1つの場所を思い出せず、今も呪われたままに。
作中に、主人公が本当の記憶を取り戻すまで、おねえさんは廃ビルから飛び降りて死に続けるといった描写があります。廃ビル屋上は森と町を行き来できる唯一の場所です(学校の屋上は一方通行)。
そのことから、森を出ようとすると呪いの力で森に戻される=廃ビルから飛び降り自殺しているように見えるのではないかと考察。
(完全な人面鳥になると町に来ることができるかも?)
おねえさんの母親のその後
おねえさんの推理通り母親は空を見上げて呪われていました。
その後、不思議な森で無残な姿で転がっているのが発見されます。とても人間の姿には見えないので、人面鳥になった成れの果てではないかと思います。
(呪いを解くのに必要な鈴を娘に渡したせい?死んでいるかは不明)
正体が分かるメモ
町中ではおねえさんの正体が分かるメモや、呪いに関するメモがいくつも見つかります。その中から、おねえさんに関係するものの内容をまとめました。
丸文字のメモ
ひろいもの | 内容 |
---|---|
丸文字のメモ① | おばけは目を合わせなければ 襲ってこないはず。 目を閉じて気配を消すこと。 |
丸文字のメモ② | アレは屋上でしか見えないらしい。 だから空を見るなって 伝わってるのかもしれない。 |
丸文字のメモ③ | なぜか自分の家をすぐに 思い出せなかった。 ひさしぶりに来たからかな・・・。 |
丸文字のメモ④ | 気づいたのだけど、 この街は夜でもカラスが飛んでる。 まるで何かを探すみたいに。 |
丸文字のメモ⑤ | あの子の心のキズは 思ったよりも深いようだった。 みえないものがみえてるみたいだ。 |
丸文字のメモ⑥ | 街に伝わる鳥の怪物は、 なぜか コトリ と呼ばれてる。 偶然にも、私と同じ名前だ。 |
丸文字のメモ⑦ | あの空の写真は本当だった。 これでわたしも呪われてしまった。 さあ、鈴をさがさなきゃ。 |
丸文字のメモ⑧ | 森へ行ったこと後悔してない。 あんな母だけど、わたしはどうしても 会いたかった。呪われたとしても。 |
丸文字のメモ⑨ | 胸が痛い。呪いのせいなのか、 頭の中がぐちゃぐちゃになる。 なにも思い出せなくなってくる。 |
丸文字の手紙 | わたしはもうダメだ。間にあわない。 きみは、全てを思い出したとき、 わたしを許してくれるかな。 |
丸文字のメモはおねえさん本人が書き残したものです。
- メモ③…久しぶりにきたとあるので、長いこと町を離れていたようです。母の消息を調べるため故郷に戻ってきたという感じでしょうか。
- メモ⑤…あの子の心のキズとは、ムギを失った主人公の悲しみをさしています。ムギがまだ生きているようにふるまう主人公を心配しています。
- メモ⑥…おねえさんの名前も”コトリ”。
- メモ⑦~⑧…呪われると分かっていても母に会いたかった気持ちが伝わります。
おねえさんはメモのどの時点で呪われたのか?⑦ではっきり呪われたと書いてありますが、私は①の時点でもう呪われていたのだと思います。
ととのった字のメモ
ひろいもの | 内容 |
---|---|
ととのった字のメモ① | 昔ばなしのあの怪物は 全ての時間を観測する。 今も鈴さがしてる。 |
ととのった字のメモ② | あのとき屋上にいかなければ こんなことにはならなかった。 すべてあの空のせいだ。 |
こちらのメモも、空を見上げて呪われてしまった人が残したものです。(おねえさんの母親が残したメモ?)
呪いをかけた化け物の正体
▲呪いをかけたのは”神様”。私には神様というよりもっと別の呪いの集合体のように見えますが。
(元は神様だったけど愚かな人間に大事な鈴を盗まれて悪神になり、以来人間を見張ったり呪いをかけるようになったとか?)
▲主人公が呪いをかけられるシーン。汚れたこいしの目を見て呪われました。
この”神様”は大昔から存在しているらしく、2つの鈴を探させるため、森にやって来た人間に汚れたこいしを投げては呪いをかけます。
呪いをかけたられた人間は最終的に人面鳥コトリになります。町に人面鳥コトリの民話や噂があるのは、大昔から人面鳥を目撃した人がいたからでしょう。
結末
本当の記憶を取り戻した主人公は、おねえさんと一緒に2つの鈴を返して、無事に呪いを解くことができました。同時におねえさんの呪いも解けたはずですが、とっくに時間切れを迎えていたおねえさんは人間に戻ることはなく…
おそらく主人公と一緒に森から町へ戻る途中の暗がりであの世へと旅立ったんだと思います。
人間として逝くことができ、二度と廃ビルの屋上から飛び降りることもなくなったようです。
人面鳥コトリの元ネタ考察
姑獲鳥(コカクチョウ)。
中国の伝承上の鳥で、日本では江戸時代の百科事典『和漢三才図会』に記述があるようです。
毛を着ると鳥に変身し、毛を脱ぐと女性の姿になるという。他人の子を奪って自分の子にする習性があり、夜間に飛行して幼児をさらう。
夜に干された子どもの衣服を発見すると血の印を付け、付けられた子どもは病気になります。
全然違うかもしれませんが、共通点がありますよね。子どもが病気になるという箇所も「呪い」を彷彿させます。
以上、おねえさんの正体についてでした。
主人公ユズに起きたこと・ストーリー考察はこちらにまとめています。
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・ストーリー考察 |
・おねえさんの正体 |
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コメント
コトリ、ということは一作目の主人公と何か関わりがあるのでしょうか?
>あさん
容姿の共通点が特になく、1のエンディング後の様子を考えても、関わりはないと思います!