『都市伝説解体センター』の伏線と考察まとめです。内容は重大なネタバレを含んでいるので注意してください。
「ネタバレ記事」は
「ゲーム」を
「クリアしてから」見た方がいい。きっとそう!
全6話からなる物語の振り返りは下記リンクからお願いします。
人物と伏線まとめ
福来あざみ
![]() 福来あざみ | ![]() 廻屋渉 |
![]() SAMEZIMA管理人 | ![]() 如月歩 |
4人は同一人物。主人格は如月歩。兄・如月努の自殺をきっかけに復讐計画をはじめ、それを遂行するためにまず廻屋渉、次にSAMEZIMA管理人、最後に福来あざみと、架空のキャラクターを作り上げた。
- 廻屋渉…兄をモデルに作った象徴的な存在
- SAMEZIMA管理人…テロの準備をするのに必要な存在
- あざみ…無垢で操りやすい存在
あざみは如月歩のことも計画の事も一切なにも知らなかったという。しかし解体センターの案件調査という名目で、あざみが標的(5ソサエティ)に接触することは、歩の復讐計画に欠かせない要素だったはず。
◆同一人物の伏線と考察◆
あざみが美桜に渡した手紙について(※第1話ベッドの下の男)
1日目の調査終了時、あざみは美桜に手紙を渡して帰宅した。あの手紙には何が書かれていたのか?おそらく「美桜はどこに行っても興味を向けられ続ける。こうなったら何をしようがどうなろうが一緒だ」ということが書かれていて、それが美桜の背中を後押し、ベッドの下の男のラスト(栄子を襲う)に繋がったのだ。

▲第1話で手紙を渡すあざみ。
この手紙はベッドの下の男解体後も残り、

第6話「鮫島事件」であざみが美桜の部屋を訪れた時に、その一部を発見している。本棚に1冊だけ残っていた真っ赤な本に挟まれていたメモと管理人からの手紙、この手紙が1話で渡した手紙なのである。
おそらくこの手紙を書いたのは歩で、あざみはそれを忘れて、美桜を励ます内容だと思い込んだまま、手渡したのだと思われる。
あざみの居眠り癖について(※第2話ブラッディメアリーなど)
公園で居眠りして夜になっていたり、ジャスミンに「また居眠り?」と突っ込まれたりと、あざみにはどこでも眠ってしまう癖がある。これは別人格が表に出て活動していて、あざみに戻るとその間の記憶がなくなってしまったからではないか。もしくは別人格としても活動しているせいで、慢性的に寝不足だったからか。どちらにせよ、歩の多重人格が、あざみの居眠り癖に関連してると思う。きっとそう。
ちなみに公式が公開しているあざみのプロフィール趣味欄には「二度寝と昼寝」と書かれている。
全話を通して世間知らずなあざみ
分かりやすい伏線。7年前の天誅事件を全く知らなかったり、SNSに疎かったり、不自然なほど世間知らず。
子供の頃にスワンボートに乗ったことがあるが、誰と乗ったのか思い出せない(※第3話異界)
これも分かりやすい伏線。これであざみには幼い頃の記憶がない?と気づくプレイヤーは多かったと思う。
センター長の電話は一方通行で、こちらからは掛けられない
あざみは電話を介して廻屋渉(歩)と脳内会話していた。そりゃあこちらからは掛けられないよな…と。
ジャスミンも廻屋渉との連絡はいつも一方通行だったようだ。センター長とジャスミンの関係についてはツッコミどころが多い。
如月努の眼鏡
第1話であざみが渡されたメガネ、何度も顔写真が出てきた如月努の眼鏡。よく見ると同じ。
あざみという存在の考察

如月努が望んでいたであろう、妹の「優しく」「無垢な」「善」の部分があざみという存在なのだと、歩本人は思ってるようだ。センター長もあざみのことを「優しい」と何度も口にしていた。
しかし、無垢はともかくあざみが”優しく””善”の存在だったかは甚だ疑問だ。個人的には、全編を通して、自分が思う正義の為に突っ走る、いわゆる独善的な頑張り女子高生という印象が強かった。
おそらく歩は、兄と自分という、狭い世界で生きてきて、他人の優しさに接する機会が少なかったのではないか。だから優しい存在を作り出そうとしたとき、優しさに対する認知の歪みが影響してしまい、あざみという無垢だけど独善的な存在が出来上がってしまったのではないか。
5ソサエティ
![]() 清水栄子 | ![]() 谷原きのこ | ![]() 山田ガスマスク |
![]() 眉崎潤 | ![]() 黒沢優弥 | – |
5人は7年前の学生時代、世直し系配信グループ「5ソサエティ」として活動していた。登録者100万人を超える人気チェンネルだった。その5Sの活動を匂わせる物や出来事が、作中にちょこちょこ登場する。
- 栄子の過去のアカウント名が「eico_5S」
- 不忍池のスワンボートに「5Sきのこ参上!」の落書き
- 黒沢優弥の自宅に「5ソサエティ」のトロフィー
この他、5人には、それぞれ炎上事件やトラブルを起こしていた過去を持つという共通点があり、その匂わせが随所にあった。
話は変わるが、SAMEZIMA管理人の頭巾の文字、Zの鏡文字に見えるが…

この角度だと完全に「5S」。
ゼロ枚目の考察
ジャスミンは何を見たのか

第5話「ドッペルゲンガー」のラストで、ジャスミンたちC.U.T.U部隊はSAMEZIMA管理人の確保に向かう。そこでジャスミンは管理人と揉み合いになり、覆面の下を見ている。それで事件の全容に気付き、「ゼロ…枚目…」と言い残して意識を失った。かに見える。
ところが第6話「鮫島事件」のラストではジャスミンがあざみを助け、何食わぬ顔で都市伝説解体センターのビルまで同行している。
SAMEZIMA管理人の覆面の下を見ているはずなのに、ジャスミンのこの反応はおかしい。
公式による回答
GWセール記念のリポストキャンペーン15,000RP達成報酬で、未公開画像が公開された。(※上記公式ポストのリンク先でパスワード「墓場文庫」を入力すると見られる。)
転載禁止の未公開画像なので、どこまで文章でお伝えしていいか分からないのですが、ジャスミンがSAMEZIMA管理人と取っ組み合いになった際、やはり管理人の頭巾は脱げていた。
その下の顔は、天誅事件の主犯グループのリーダーの顔だったが、それもまたマスクだった。
クローゼットで天誅事件と如月努関連の情報を見ていたジャスミンは、主犯グループリーダーの顔を見て、イルミナカードが天誅事件で残されていた予告カードをキッカケに作られたことに気付いたのだ。
だから意識を失う前に「ゼロ…枚目…」と呟いた。
それにSAMEZIMA管理人が主犯グループの顔マスクをつけていたなら、聖ニコラオ教会であざみを助けた時の態度にも違和感がない。
最後に
如月歩は解離性同一性障害(多重人格)だったのか?
解離性同一障害は複数の人格が心の中に存在し、それらが交代で表に出てくる精神疾患だ。
(私は専門家じゃないので断定はできないのですが、)発症の主な要因は幼少期のトラウマ体験(家族との死別など)、心の中に複数の人格の形成(それぞれ性格、言動、価値観が異なる)、人格が交代している間の出来事の記憶は消失するなど、如月歩の多重人格と解離性同一障害の大まかな特徴が一致している。
富入が如月歩のデータを見つけた病院が、そういう精神疾患を治療する場所だった可能性は高い。ということは、廻屋渉たちの人格を作り出す前から治療を受けていたとしたら、如月歩の中には今回登場した3人以外の人格も存在しているかもしれない。
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